SPI2で測られる能力とは?
SPIとはSynthetic Personality Inventoryの略です。
リクルートマネジメントソリューションズが開発した総合適性検査です。
日本語で言えば、総合的人事評価を指します。
SPIは、能力適性検査と性格適性検査から構成されていて、最も多くの企業で実施されている適性検査です。
またSPI2はSPIが2002年10月に大幅に改訂されたものです。
改訂により、新傾向の問題が追加され、形式も一部変更され、SPIは廃止されています。
SPIの能力適性検査は「言語能力検査(国語)」と「非言語能力検査(数学)」に分かれています。
「言語能力検査」では語彙の豊富さと文章を的確に理解する力を測ります。
「非言語能力検査」では数字の並べ替えや、図形の展開など言語以外の力を測ります。
問題は中学生の教科書程度のレベルですが、練習を重ねることで簡単に解けるようになります。
逆に言うと、練習しないと難しいかも知れません。
それから性格適性検査は4つの側面から測られます。
この4つとは、
- 行動的側面
- 意欲的側面
- 情緒的側面
- 性格類型
SPIの判定内容とは
行動的側面の検査では、社交的で行動的な性質か、思索的で粘り強い性質かを測ります。
意欲的側面では、目標を持つ性質か、難問を活動的に解決する性質かなどを測ります。
情緒的側面では、ストレスを感じたときの気持ちの動きや精神的な安定性など、周囲から観察できない内面を測ります。
性格的類型では興味関心の方向、ものの見方、環境との接し方、判断の仕方について測ります。
前の3つの側面は「達成意欲」「自信性」などの13段階の尺度より選択する形式になっています。
このSPIは「企業人としての資質を高い技術に基づいて測ることで、将来の成功の可能性や、未経験の仕事への適応度を予測すること」を目的とし開発されたといいます。
30年にわたる歴史があり、その間に蓄積されたデータによって、精度の高い測定結果も期待できます。
近年ではテストセンターやインハウスCBT、WEBテスティングとペーパーテスティングなど、実施形態が増えました。
それぞれ受検者と企業のメリットが考慮され、企業や受検者の都合にあわせて選べるところも大きな魅力となっています。
また測定結果が、企業が採用面接の参考資料として用いるのに最適で、未知の人物をより深く理解する手助けとなります。
会社内の配置や配属の際にも、面接と同時にSPI2で測定された個人の特徴で、より効果的な配属を行うことが可能になります。
さらに「本人フィードバック報告書」は本人に返却されますので、受検者は自らの性格特徴を客観的に捉え理解することができます。
これを利用し上司との相互理解につながると期待されています。